【映画アニメ】『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)ネタバレあらすじ・結末と感想|ルパンが盗んだものとは?

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宮崎駿の劇場映画初監督作品となった『ルパン三世 カリオストロの城』。
偽札「ゴート札」の謎を追って小国カリオストロ公国へやって来たルパンたちが、
囚われの姫クラリスを救うため、巨大な城とその裏に隠された秘密へ挑みます。

◆作品情報

監督・脚本 宮崎駿
脚本 山崎晴哉
原作 モンキー・パンチ
声優 山田康雄、増山江威子、小林清志、井上真樹夫、島本須美ほか
主題歌 ボビー「炎のたからもの」
配給 東宝
公開 1979年
上映時間 100分
製作国 日本
ジャンル アニメ/アクション/アドベンチャー/コメディ/ロマンス
視聴環境 U-NEXT/自室モニター/nwmヘッドホン

◆キャスト

  • ルパン三世:山田康雄
    代表作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978年)
  • 次元大介:小林清志
    代表作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978年)
  • 峰不二子:増山江威子
    代表作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』(1985年)
  • 石川五ェ門:井上真樹夫
    代表作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』(1985年)
  • クラリス・ド・カリオストロ:島本須美
    代表作『風の谷のナウシカ』(1984年)

◆あらすじ

世界を股にかける大泥棒・ルパン三世は、相棒の次元大介とともにモナコのカジノから大金を盗み出します。
ところが、手に入れた札束を確認したルパンは、それが精巧に作られた偽札「ゴート札」であることに気づきます。
偽札の出どころを突き止めるため、ルパンと次元はヨーロッパにある小国・カリオストロ公国へ向かいます。

公国に入った二人は、ウェディングドレス姿の少女が大勢の男たちに追われている場面に遭遇します。
ルパンは迷わず彼女を助けようとしますが、激しいカーチェイスの末、少女は再び追っ手に連れ去られてしまいます。
彼女の名はクラリス。カリオストロ公国の大公家に残された唯一の姫であり、
現在国を支配するカリオストロ伯爵から結婚を迫られていました。

クラリスが残した指輪を見たルパンは、かつて自分がこの国を訪れた際、
幼い少女に命を救われた記憶を思い出します。その少女こそクラリスでした。
ゴート札の秘密、伯爵が狙う謎の財宝、そして幽閉されたクラリス。
ルパンは次元、五ェ門、不二子、さらには宿敵・銭形警部まで巻き込みながら、
難攻不落のカリオストロ城へ挑んでいきます。

ここからネタバレありです。
▼ ネタバレあらすじを読む

ルパンは水道橋を利用してカリオストロ城へ潜入し、塔に閉じ込められているクラリスと再会します。
長い幽閉生活を送っていたクラリスの前に、ついにルパンが姿を現します。

カリオストロ城へ潜入しクラリスの前に現れたルパン
城へ潜入したルパンは、囚われていたクラリスの前についに姿を現した

しかし伯爵に発見され、ルパンは城の地下迷宮へ落とされてしまいます。
そこで偶然、同じく罠にはまった銭形警部と再会します。
二人は一時休戦して協力し、地下に隠された巨大なゴート札の印刷工場を発見します。

伯爵はクラリスとの結婚によって、大公家と伯爵家に伝わる二つの指輪をそろえ、
カリオストロ家の秘宝を手に入れようとしていました。
そのため伯爵にとって、クラリスは愛する女性ではなく、
財宝へたどり着くために必要な存在でもあったのです。

クラリスと指輪を利用しようとするカリオストロ伯爵
伯爵が求めているのはクラリスの愛ではなく、彼女が持つ指輪とその先に眠る財宝だった

ルパンは大司教に変装して結婚式へ乱入し、クラリスを救出します。
一方、銭形と不二子は騒動を利用して偽札工場を世界中へテレビ中継し、
伯爵の犯罪を暴露します。

逃げるルパンとクラリスを伯爵は時計塔まで追い詰めます。
伯爵は二つの指輪を奪い、時計塔に隠された装置へはめ込みますが、
それによって巨大な時計が動き出し、伯爵は長針と短針に挟まれて命を落とします。
さらに湖の水が抜け、湖底から古代ローマの都市遺跡が姿を現します。
それこそが伝説の「カリオストロの財宝」でした。

事件が終わり、クラリスはルパンについて行きたいと願います。
しかしルパンは彼女の未来を思い、その申し出を断ります。
そこへ銭形警部が現れ、クラリスに
「あいつはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
と告げます。
ルパンたちは再び銭形に追われながら、カリオストロ公国を後にするのでした。

◆考察と感想

『ルパン三世 カリオストロの城』を改めて観ると、やはりただの「名作アニメ」では終わらない作品だと思う。
1979年の映画だが、今観ても古臭さをほとんど感じない。
むしろ最近の作品よりもテンポが良く、無駄がなく、それでいて登場人物の感情までしっかり伝わってくる。

特に印象に残るのは、やはりルパンの格好良さだ。
ただし、この作品のルパンは、いつもの「女好きで調子のいい泥棒」というイメージとは少し違う。
クラリスに対して必要以上に迫ることもなければ、自分の気持ちを押しつけることもない。
最後まで彼女を守り、助け、そして自分から離れていく。

ここが、この映画の一番格好いいところだと思った。

普通なら、命がけで助けた相手から「一緒に連れていって」と言われれば、
喜んで連れていきたくなるだろう。
ましてやクラリスは若く、美しく、心からルパンを慕っている。
しかしルパンはそうしない。
自分と一緒に行けば、彼女は泥棒の世界に入ることになる。
だからこそ、好きだから連れていかない。
この判断ができるところに、大人の男としてのルパンの魅力がある。

考えてみれば、本作でルパンが本当に盗もうとしていたものは、金でも財宝でもない。
物語の冒頭ではゴート札を追ってカリオストロ公国へやって来るが、
途中から彼の目的は完全にクラリスを救うことへ変わっている。
そして最後には、巨大な財宝が目の前に現れても、それを盗もうともしない。

大泥棒なのに、最後には何も盗まない。

それなのに銭形警部から
「あいつはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
と言われる。
このラストが今でも名場面として語られる理由は、
単にセリフが格好いいからではないと思う。
映画全体を通してルパンが何をしてきたのかを、最後の一言で全部まとめているからだ。

個人的には、ルパンと銭形の関係もかなり好きだ。
普段は追う側と追われる側だが、本作では地下牢で協力し、
ゴート札の工場を発見してからは、ほとんど同じ目的に向かって動いている。

この二人は敵同士でありながら、どこかでお互いを認めている。

銭形も本当にルパンを憎んでいるわけではなく、
「ルパンを捕まえる」ということそのものが彼の人生になっているように見える。
だから最後も、事件がすべて終わったあと、またいつものようにルパンを追いかける。
その光景を見ると、「この二人はこれでいいんだ」と思えてくる。

そして宮崎駿らしさを強く感じるのが、機械や乗り物の描写だ。

冒頭のフィアット500とクラリスのシトロエン2CVによるカーチェイスからして、とにかく楽しい。
崖を飛び越えたり、車がボロボロになったり、
現実なら絶対にあり得ない動きをするのだが、それがアニメーションだからこそ成立している。

時計塔での戦いも同じだ。
巨大な歯車の上を走り回り、時計の針につかまり、最後には時計塔そのものが動き出す。
現実性よりも、「観ていてワクワクするか」が優先されている。

しかし不思議なのは、そこまで非現実的なのに、世界そのものには妙なリアリティがあることだ。
古い石造りの城、山間の小さな国、水道橋、車、銃、時計塔。
背景や小道具が細かく描き込まれているため、
「どこかヨーロッパに本当にこんな国があるのでは」と思わせる説得力がある。

そして、最後に明らかになる財宝の正体も好きだ。

金銀財宝ではなく、湖の底に沈んでいた古代ローマの都市。

これはかなりロマンがある。

金塊ならルパンが盗んで終わりだが、都市そのものでは盗めない。
何百年も隠されていた歴史そのものが財宝だったという展開は、
この映画を単なる怪盗アクションから、一気に壮大な冒険映画へ変えていると思う。

また、カリオストロ伯爵の存在も非常に分かりやすい悪役だ。
権力、財産、女性、すべてを自分のものにしようとする。
そして最後は、自分が欲しがった「財宝」によって命を落とす。

一方のルパンは、すべてを手放して去っていく。

ここは完全に対照的だ。

伯爵は「手に入れること」に執着し、ルパンは「手放すこと」ができる。
最終的にどちらが格好いい男として描かれているかは明らかだ。

俺自身、この映画を観て一番残ったのは、結局そこだった。

若い頃なら、カーチェイスや時計塔のアクションを中心に観ていたと思う。
でも年齢を重ねてから観ると、ルパンがクラリスを連れていかない場面のほうが心に残る。

好きだから手に入れるのではなく、好きだから相手の人生を考える。

派手な言葉で愛を語るわけでもない。

助けたことを恩に着せるわけでもない。

最後は笑って去っていく。

これほど粋な男は、なかなかいない。

『カリオストロの城』は冒険活劇として面白いのはもちろんだが、
大人になってから観ると、「男の格好良さとは何か」を描いた映画にも見えてくる。
ルパンは泥棒なのに誰よりも欲がなく、伯爵は権力者なのに誰よりも欲深い。

その逆転が、この作品を今でも色褪せない名作にしているのだと思う。

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momoko
「ルパン三世の作品の中でも異色作よね。クラリスが伯爵に無理やり色々なことを強いられているのが良く分かる。ストーリーが明白だわ。」

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yoribou
「ところどころに宮崎駿色が出ていて良かった。いつ観ても良い作品だよね。」

◆似ている作品・おすすめ映画

ナイト&デイ

【映画】ナイト&デイ(2010年)

危険な状況でも余裕を失わない男が女性を守り、軽快な笑いと派手な追跡劇を繰り広げるところが『カリオストロの城』と似ています。

本文を読む

ザ・ファブル

【映画】ザ・ファブル(2019年)

圧倒的な実力を持ちながら力をひけらかさず、大切な女性を守る主人公の粋な格好良さと、アクションとコメディのバランスが似ています。

本文を読む

モテ男目線で考察

モテる男という視点で見ると、この作品のルパンはかなり完成されている。
クラリスを助けても見返りを求めず、好意を向けられても自分の都合で連れていかない。
余裕があり、自分を大きく見せようともしない。それでいて、危険な場面では必ず前に出る。

結局、女性に好かれる男は「追いかける男」ではなく、
「安心して背中を預けられる男」なのだと思う。
ルパンは最後に何も持ち帰らないが、クラリスの心には一生残る。
これが一番強いモテ方だ。

◆この映画から得られる教訓

本当に大切なものは、手に入れることではなく、相手を思って手放せる強さにあります。

◆評価

項目 点数 コメント
ストーリー 19 / 20 偽札の謎からクラリス救出、財宝の正体まで
無駄なく展開します。
演技 18 / 20 山田康雄をはじめ、声優陣がキャラクターの
魅力を存分に引き出しています。
映像・演出 19 / 20 カーチェイスや時計塔など、今観てもワクワク
する宮崎駿らしい演出です。
感情の揺さぶり 20 / 20 クラリスを思って身を引くルパンの姿と、
ラストの名台詞が心に残ります。
テーマ性 19 / 20 奪うことより手放すことに、本当の男の格好
良さを感じさせます。
合計 97 / 100 冒険、笑い、ロマンス、男の粋を詰め込んだ、
何度観ても色褪せない名作です。

◆総括

『ルパン三世 カリオストロの城』は、ルパンらしい軽快なアクションと笑いに、
冒険、ロマンス、そして大人の男の格好良さを詰め込んだ作品です。

特に印象に残るのは、クラリスを命がけで救いながら、
最後には彼女を連れていかず、自分から去っていくルパンの姿です。
欲しいものを何でも盗む大泥棒でありながら、
本当に大切な相手だからこそ手を出しません。
この潔さこそ、本作のルパン最大の魅力です。

冒頭のカーチェイス、城への潜入、銭形との共闘、時計塔での決戦、
そして湖底から現れる古代都市まで、100分の中に見せ場が次々と続きます。
それでいて単なるアクション映画には終わらず、
「人を思うとはどういうことか」という部分までしっかり残してくれます。

1979年の作品とは思えないほどテンポも映像も色褪せず、
何度観ても楽しめる理由がよく分かります。

ルパンが最後に盗んだのは、金銀財宝ではなくクラリスの心でした。

あまりにも有名なラストですが、そこへ至るまでのルパンの行動を見た後だからこそ、
銭形警部の言葉が強く心に残ります。


冒険映画としての楽しさだけではなく、「格好いい男とは何か」まで感じさせてくれる、
世代を超えて楽しめる名作です。

◆ 映画を楽しむ時間も、普段の健康管理も

映画を観ていると、気づけば2時間近く座りっぱなしということもあります。
俺自身、映画を楽しむ時間は大切にしながらも、
普段の歩数や睡眠、身体の状態も意識しておきたいと思うようになりました。

そこで気になっているのが、Google Fitbit Air バンドです。
腕時計ほど存在感を主張せず、普段から身につけやすいので、
「健康管理はしたいけれど、大きなスマートウォッチは邪魔」という人にも使いやすそうです。


映画を楽しみながら、日常の身体も少しだけ意識する。

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