【映画】『ハンナ』(2011年)ネタバレ感想|殺し屋として育てられた少女の正体と結末

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◆【映画】『ハンナ』(2011年)の作品情報

項目 内容
監督 ジョー・ライト
脚本・原案 セス・ロックヘッド
脚本 デヴィッド・ファー
製作 マーティ・アデルスタイン、スコット・ネメス、
レスリー・ホーララン
出演 シアーシャ・ローナン、エリック・バナ、
ケイト・ブランシェット、トム・ホランダーほか
配給 フォーカス・フィーチャーズ、SPE
公開 2011年
上映時間 112分
製作国 アメリカ、イギリス、ドイツ
ジャンル アクション、スリラー
視聴ツール U-NEXT、吹替、自室モニター、nwmヘッドフォン

◆キャスト

  • ハンナ:シアーシャ・ローナン 代表作『つぐない』(2007年)
  • エリック・ヘラー:エリック・バナ 代表作『ミュンヘン』(2005年)
  • マリッサ・ウィーグラー:ケイト・ブランシェット 代表作『ブルージャスミン』(2013年)
  • アイザックス:トム・ホランダー 代表作『プライドと偏見』(2005年)
  • ソフィー:ジェシカ・バーデン 代表作『ロブスター』(2015年)

◆あらすじ

北極圏に近いフィンランドの森で、16歳の少女ハンナは父エリックと二人きりで暮らしていました。
電気もテレビもない小屋で育った彼女は、学校に通うこともなく、父から語学、格闘術、狩猟、武器の扱い、追跡から逃れる方法まで徹底的に叩き込まれています。
その姿は普通の少女というより、外の世界に出る日に備えて育てられた兵士のようでした。

フィンランドの森で父と暮らすハンナ
父と二人、北極にほど近いフィンランドの森で暮らすハンナ。外の世界へ出る日まで、狩猟や戦う術を叩き込まれて育っていった

しかし、ハンナは母の写真をグリム童話の本に隠し持ち、まだ見ぬ世界への憧れも抱いています。
ある日、父はハンナに一つの装置を見せます。
そのスイッチを押せば、外の世界へ出ることになると告げるのです。
準備はできていると考えたハンナは、ついにスイッチを押します。

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momoko
「若いって何物にも代えられないわよね。何も知らないからこそ度胸がある。」

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yoribou
「ハンナは、男と闘っても勝てるけど、どんどん世の中に順応して行ったら弱くなるんじゃないかな。色んなこと考えてしまって。」

その信号を受け取ったのは、CIAのマリッサ・ウィーグラーでした。
間もなく小屋は部隊に襲撃され、ハンナは拘束されます。
しかし、彼女はただ捕まるような少女ではありません。
自分を追う者たちを次々とかわしながら、ハンナは初めて外の世界へ飛び出していきます。

追っ手から身を隠すハンナ
孤独なハンナを追ってくる男たち。しかし、誰よりも危険な存在だったのは、追われる側のハンナだった

砂漠、街、旅する家族との出会い。
何も知らなかった少女は、追われながらも世界を知り、自分が何者なのかという真実に近づいていきます。

ここからネタバレありです

ハンナが拘束施設で殺した相手は、本物のマリッサではなく替え玉でした。
本物のマリッサは生きており、過去の秘密を消すためにハンナとエリックを追い続けます。
ハンナは旅の途中で出会った少女ソフィー一家と行動を共にし、普通の少女のような友情や恋に近い感情を初めて経験します。
しかし、追っ手は彼女だけでなくソフィー一家にも迫り、ハンナは大切な人たちを巻き込まないために再び逃亡を選びます。

ベルリンの「グリムの家」にたどり着いたハンナは、そこで自分の出生に関わる真実を知ります。
彼女はエリックの実の娘ではなく、かつてCIAが進めていた「完璧な兵士」を作るための計画によって生まれた子供でした。
胎児の段階で遺伝子操作を受け、恐怖や哀れみを抑えられ、身体能力と感覚を高められていたのです。
計画が中止された際、母ヨハンナを含む関係者はマリッサによって抹殺され、ハンナだけがエリックに救い出されました。

真実を知ったハンナは大きな衝撃を受けますが、エリックは彼女を実の娘のように愛していたと告げます。
その後、エリックは追っ手と戦い、最後はマリッサに撃たれて命を落とします。
ハンナは逃げながらもマリッサと対峙し、矢で深手を負わせます。
そして序盤でトナカイに向けて呟いた言葉と同じく、「心臓を外しちゃった」と言い、銃でマリッサを撃ちます。
ハンナは自分を作り、母と父を奪った存在に決着をつけるのでした。

◆考察・感想

『ハンナ』を観てまず感じたのは、これは単なる少女暗殺者のアクション映画ではなく、「人間らしさを知らない少女が、世界に触れていく映画」だということです。
ハンナは父エリックによって、森の中で徹底的に鍛えられてきました。
語学、格闘、狩猟、危機回避。
普通の16歳なら学校に行き、友達と話し、恋をして、将来に悩む時期ですが、ハンナに与えられたのは生き延びるための技術だけです。
だからこそ、彼女は強いのに、どこか危うい。
無敵の兵士のようでありながら、同時に世界を知らない子供でもある。
この二面性が、この作品の一番の魅力だと思いました。

特に印象的だったのは、序盤の「心臓を外しちゃった」という台詞です。
ハンナはトナカイを仕留めますが、一撃で完全に命を奪うことができなかった。
その時の言葉が、冷酷というよりも、技術的な失敗を確認しているように聞こえます。
普通なら命を奪うことへの戸惑いや罪悪感が出てもおかしくありません。
しかしハンナには、それがほとんどない。
彼女にとって殺すことは、感情の問題ではなく、生きるための行為として教え込まれているのです。
この時点で、彼女が普通の少女として育てられていないことが強く伝わってきます。

ただ、その一方でハンナは完全な殺人マシンではありません。
グリム童話を大切に持っていたり、母の写真を隠し持っていたり、外の世界に興味を持っていたりする。
ここが面白いところです。
彼女の中には、作られた兵士としての部分と、普通の少女として何かを知りたい部分が同居しています。
外の世界に出て、電気やテレビ、ホテルの設備に驚く場面は、少しコミカルにも見えますが、俺はそこに切なさを感じました。
強く育てられたはずの少女が、日常の当たり前を何も知らない。
そのアンバランスさが、ハンナという人物をただのアクションヒロインではなく、孤独な存在として見せています。

ソフィー一家との出会いも重要です。
ハンナにとってソフィーは、初めて出会う同世代の少女であり、普通の人生の象徴でもあります。
ソフィーは自由で、おしゃべりで、少し生意気で、どこにでもいそうな女の子です。
ハンナはそんなソフィーと接することで、自分が知らなかった世界を少しずつ体験していきます。
友情のような感情、誰かと同じ時間を過ごす楽しさ、恋に近いときめき。
けれど、ハンナはその普通の世界に長くはいられません。
追っ手が迫り、自分が関わることで相手を危険に巻き込んでしまう。
ここに、ハンナの悲しさがあります。
普通の少女に近づけば近づくほど、彼女は自分が普通ではないことを思い知らされるのです。

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momoko
「このハンナ。最後まで行っちゃって、続編は無いのかな?」

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yoribou
「そう言う情報はないね。折角、父に教えてもらった相手を倒す能力を実際に使っているけど、
これから、更に成長したハンナも見たいね。」

マリッサ・ウィーグラーという敵役も、かなり不気味でした。
ケイト・ブランシェットの冷たい雰囲気がよく合っていて、感情を表に出しすぎないからこそ怖い。
彼女はハンナを追う悪役ですが、単に怒鳴ったり暴れたりするタイプではありません。
過去に自分が関わった計画を消すため、淡々と人を処理していく。
その姿は、国家や組織の都合で人間を道具として扱う冷酷さそのものに見えました。
ハンナが「作られた存在」だとすれば、マリッサはその作った側の責任を消そうとする存在です。
だから、この二人の対決は、少女と悪女の戦いであると同時に、作られた命が、自分を利用した世界に反撃する物語でもあります。

エリックについては、少し複雑な気持ちになります。
彼はハンナを守るために育て、最終的には命をかけます。
父親としての愛情は確かにあったと思います。
ただ、ハンナに普通の人生を与えられなかったのも事実です。
もちろん、マリッサから逃げ続けるためには仕方なかった部分もあります。
それでも、ハンナの人生は最初から戦うことを前提に組み立てられていました。
エリックは保護者であり、訓練者であり、同時にハンナを戦いの世界に縛った人物でもあります。
この曖昧さが、作品に単純な善悪だけではない重みを与えていると思います。

映像面では、雪深い森から砂漠、モロッコ、ベルリンへと舞台が大きく変わっていくので、逃亡劇としてのテンポが良いです。
場所が変わるたびに、ハンナが知らない世界に放り込まれていく感じが出ています。
アクションも派手な爆発で見せるというより、ハンナの身体能力や反射神経を活かした動きが中心で、彼女の異質さがよく伝わります。
特に、華奢なシアーシャ・ローナンが無表情に近い顔で敵を倒していく姿には、独特の美しさと怖さがあります。

ラストで再び「心臓を外しちゃった」という台詞が出てくる構成も印象的でした。
序盤ではトナカイに対して言った言葉が、終盤ではマリッサに向けられる。
この繰り返しによって、ハンナの旅が一つの円を描くように閉じます。
ただし、最初と最後では意味が違います。
最初は訓練された少女としての言葉でしたが、最後は自分の出生、母の死、父の死を知ったうえで、自分を追い詰めた存在に決着をつける言葉になっています。
感情が薄いように見えるハンナですが、この一言には、彼女なりの怒りや悲しみ、そして自分の人生を取り戻そうとする意志が込められているように感じました。

俺としては、『ハンナ』はアクション映画として観ても面白いですが、それ以上に「人は何によって人間になるのか」を考えさせる作品でした。
生まれ方が普通ではなくても、育てられ方が特殊でも、誰かと出会い、何かを感じ、自分の意思で選ぶことで、人は自分自身になっていく。
ハンナは兵器として作られた少女かもしれません。
でも、ソフィーと出会い、エリックの愛を知り、母の存在を知り、最後に自分で引き金を引いたことで、ただの実験体ではなく、一人の人間として立ち上がったように見えました。
美しくて冷たく、でもどこか悲しい。
そんな余韻が残る映画でした。

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◆モテ男目線の考察

モテ男目線で見ると、『ハンナ』は「強さだけでは人は魅力的になれない」と教えてくれる映画です。
ハンナは圧倒的に強いですが、外の世界を知らず、人との距離感も不器用です。
だからこそ、ソフィー一家と触れ合う場面に温かさが出ます。
男としても、ただ強がるだけではなく、知らないことを素直に受け止める柔らかさが大事だと感じました。
守る力と、相手を危険に巻き込まない判断力。
その両方があってこそ、本当に魅力のある人間になれるのだと思います。

◆教訓

作られた運命の中に生まれても、何を知り、誰を守り、どう生きるかは自分で選べる。

◆評価

項目 点数 コメント
ストーリー 17 / 20 森で育てられた少女が、自分の正体を知っていく逃亡劇が魅力的。
アクションだけでなく、出生の秘密や親子の関係も物語に深みを与えています。
童話的な要素とスパイ映画の緊張感がうまく混ざっています。
演技 18 / 20 シアーシャ・ローナンは、無垢さと危険さを併せ持つハンナを見事に演じています。
エリック・バナは父としての強さと不器用な愛情を感じさせます。
ケイト・ブランシェットの冷たい悪役ぶりも印象的です。
映像・演出 18 / 20 雪の森、砂漠、モロッコ、ベルリンと舞台が変わり、逃亡劇として飽きさせません。
アクションは派手すぎず、ハンナの身体能力を活かした見せ方が良いです。
グリム童話を思わせる不気味な雰囲気も作品に合っています。
感情の揺さぶり 17 / 20 ハンナが普通の世界を知らずに生きてきた孤独が切ないです。
ソフィー一家との交流によって、少女らしさが見える場面が印象に残ります。
父エリックとの関係やラストの決着にも余韻があります。
テーマ性 17 / 20 作られた存在でも、自分の意思で生き方を選べるというテーマがあります。
国家や組織に利用された命が、自分自身を取り戻していく物語として見応えがあります。
「人間らしさとは何か」を考えさせる作品です。
合計 87 / 100 『ハンナ』は、少女暗殺者の逃亡劇に、出生の秘密と人間らしさのテーマを重ねたアクションスリラーです。
シアーシャ・ローナンの透明感と危うさが作品全体を引っ張っています。
派手な娯楽作というより、冷たく美しい余韻が残る一作です。

◆総括

『ハンナ』は、少女暗殺者のアクション映画でありながら、単に強い主人公が敵を倒すだけの作品ではありません。
森の中で戦うためだけに育てられたハンナが、外の世界に触れ、自分の出生の秘密を知り、何者として生きるのかを選んでいく物語です。

シアーシャ・ローナンの透明感と危うさは、ハンナというキャラクターに非常によく合っています。
無垢な少女でありながら、ためらいなく敵を倒す姿には、美しさと怖さが同居しています。
また、ケイト・ブランシェット演じるマリッサの冷たさも印象的で、国家の都合で人間を道具のように扱う不気味さが伝わってきます。

雪の森、砂漠、モロッコ、ベルリンと舞台が変わっていく逃亡劇としても見応えがあり、グリム童話を思わせる演出も作品に独特の雰囲気を与えています。
特に、序盤と終盤で繰り返される「心臓を外しちゃった」という台詞は、ハンナの成長と決着を象徴する印象的な言葉でした。

派手なアクションだけを求めると少し静かに感じる部分もありますが、少女の孤独、親子の絆、作られた命が自分を取り戻すテーマがしっかり残ります。
冷たく、美しく、そしてどこか悲しい余韻のあるアクションスリラーです。

外の世界を知る時間は、手元の一台から広がる。

『ハンナ』で印象的だったのは、森の中だけで育ったハンナが、初めて外の世界に触れていく姿です。
電気、テレビ、街、人との出会い。
それまで知らなかったものに触れることで、彼女は少しずつ自分が何者なのかを知っていきます。

映画を観る時間も、それに少し似ています。
自宅のテレビやモニターでじっくり観るのも良いですが、タブレットがあると、ソファ、ベッド、外出先など、自分の好きな場所で作品の世界に入り込めます。

Xiaomi Pad Miniのような小型タブレットなら、映画鑑賞はもちろん、U-NEXTなどの動画配信、ブログ記事の下書き、調べものにも使いやすいです。
『ハンナ』のように静かで緊張感のある作品も、手元の画面で集中して観ると、少女の孤独や逃亡劇の空気感をじっくり味わえます。

映画をもっと自由に楽しみたい人や、動画視聴・読書・ブログ作業を一台でまとめたい人は、こうしたコンパクトなタブレットを選択肢に入れてみても良いと思います。


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