◆作品情報
| 作品名 | 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』 |
|---|---|
| 原題 | Chainsaw Man – The Movie: Reze Arc |
| 監督 | 原達矢 |
| 脚本 | 瀬古浩司 |
| 原作 | 藤本タツキ『チェンソーマン』 |
| 声の出演 | 戸谷菊之介、上田麗奈、楠木ともり、坂田将吾、 花江夏樹ほか |
| アニメーション制作 | MAPPA |
| 配給 | 東宝 |
| 日本公開 | 2025年9月19日 |
| 上映時間 | 100分 |
| 製作国 | 日本 |
| ジャンル | アニメーション/アクション/ラブストーリー |
| 視聴環境 | Amazon Prime Video、IRIS OHYAMAモニター、 Edifire M90スピーカー |
◆主な登場人物・キャスト
デンジ/戸谷菊之介
公安対魔特異4課に所属するデビルハンターです。悪魔の心臓を持ち、チェンソーマンに変身します。マキマに憧れながらも、雨宿り中に出会ったレゼに強く惹かれていきます。
レゼ/上田麗奈
カフェ「二道」で働く少女です。雨の日に出会ったデンジへ親しげに接し、彼の日常へ入り込んでいきます。明るい笑顔の裏には、デンジに隠している目的があります。
マキマ/楠木ともり
公安のデビルハンターで、デンジの上司です。デンジにとって憧れの存在であり、レゼと出会った後も、その気持ちは彼の選択に影響を与えます。
早川アキ/坂田将吾
公安対魔特異4課に所属するデビルハンターです。仲間とともに、レゼをめぐる戦いに巻き込まれていきます。
ビーム/花江夏樹
サメの魔人です。チェンソーマンを強く慕い、デンジの危機に駆けつけます。激しい戦闘では、二人の連携が見どころになります。
◆あらすじ
前半:雨の日に出会った少女
悪魔の心臓を持つ少年デンジは、公安のデビルハンターとして働いています。憧れのマキマとのデートを終えたある日、突然の雨を避けようとしたデンジは、レゼという少女に出会います。

レゼは近くのカフェ「二道」で働いていました。彼女の笑顔と気さくな態度に惹かれたデンジは、何度も店へ足を運ぶようになります。マキマへの憧れを抱いたまま、レゼと過ごす時間も楽しみになっていきました。

レゼは、学校に通ったことのないデンジへ勉強を教えます。夜の学校やプールで二人きりになる時間は、デンジが知らなかった普通の青春を思わせます。
しかし、レゼとの距離が縮まる一方で、デンジを狙う者たちも動き出します。優しかった彼女との出会いには、デンジが想像もしなかった秘密が隠されていました。
ここからネタバレあり
後半:レゼの正体と、届かなかった約束 (ネタバレあり)
レゼの正体は、爆弾の悪魔の力を持つ戦闘員でした。彼女がデンジへ近づいた目的は、チェンソーマンの心臓を奪うことです。デンジが恋だと思っていた時間は、最初から任務の一部だったように見えます。
レゼは爆発を武器に公安のデビルハンターたちを圧倒します。デンジもチェンソーマンに変身して応戦しますが、強力なレゼを前に苦戦します。さらに台風の悪魔も加わり、戦いは街を巻き込む激しいものになっていきます。
ビームの助けを借りたデンジは、レゼを追い続けます。やがて彼はチェーンで自分とレゼをつなぎ、二人で海へ飛び込みます。爆発を使えない海中へ引き込むことで、戦いを終わらせたのです。
それでもデンジは、レゼを完全には拒みません。カフェで待つと伝え、彼女と一緒に逃げる可能性を残します。レゼもまた、逃走する途中で引き返し、デンジのいるカフェへ向かいます。
ところが、レゼが店へ着く前にマキマと天使の悪魔が現れます。レゼはデンジに、自分も学校へ通ったことがなかったと伝えられないまま倒れます。
カフェで待つデンジは、レゼが来なかった理由を知りません。彼に残ったのは、振られたような寂しさです。一方、観客だけはレゼが最後にデンジのもとへ向かおうとしたことを知っています。
◆感想と考察
『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』で最も印象に残るのは、激しい戦闘の後に、デンジが一人でカフェにいることです。爆発に次ぐ爆発で街が壊れていく映画なのに、最後に胸へ残るのは、待っている相手が来ないという静かな寂しさでした。
前半のデンジとレゼには、素直に見入ってしまいます。レゼはデンジをからかい、ときには積極的に距離を縮めます。デンジは戸惑いながらも、彼女といる時間を楽しんでいます。夜の学校やプールの場面は、二人が普通の少年少女として過ごせたかもしれない時間を感じさせました。
だからこそ、レゼの正体が分かったときには、デンジと一緒に裏切られた気分になります。あの笑顔も、親しげな言葉も、すべて心臓を奪うためだったのか。そう疑わせたうえで、映画は最後にもう一度、彼女の気持ちを考え直させます。
後半のアクションは、映画館の大きな画面で観る楽しさが詰まっています。レゼの爆発は速く、広く、容赦がありません。チェンソーの荒々しい動きと爆風がぶつかり合う場面には、前半の柔らかな空気を吹き飛ばす勢いがあります。ビームとデンジの連携には痛快さもあり、戦闘が続いても見せ方に変化がありました。
ただ、戦闘の規模が大きくなるほど、私が気になったのは二人の気持ちでした。レゼはどこまで任務としてデンジに接し、どこから一緒にいる時間を楽しんでいたのでしょうか。その答えを一つに決めず、行動を追いながら考えられるところが、この作品の強さだと思います。
学校へ行けなかった二人が見た青春
デンジとレゼを結びつけるのは、互いに学校へ通えなかったことだ。デンジにとって夜の学校は、知らなかった青春へ足を踏み入れる場所である。レゼにとっても、そこで過ごす時間は任務だけでは説明しきれないものだったのではないか。
レゼはデンジに勉強を教える。普通の学生なら珍しくもない行為だが、学校生活を知らない二人にとっては特別な体験になる。誰もいない校舎で普通の青春をまねる姿には、楽しさと同時に、そこへ本当に所属できない寂しさがある。
レゼが最後に明かす「自分も学校へ行ったことがなかった」という事実は、二人の時間の意味を変える。彼女はデンジをだますためだけに学校へ連れ出したのではなく、自分が得られなかった日常を、彼と一緒に少しだけ体験していたとも読める。
レゼの笑顔は全部うそだったのか
レゼがデンジに近づいた目的は明確である。親しげな態度は、警戒心を解いて心臓を奪うための手段として機能した。しかし、目的が偽りだからといって、途中で生まれた感情まで必ず偽りになるわけではない。
彼女はデンジから離れることができたのに、最後にはカフェへ引き返す。任務だけを優先するなら必要のない行動だ。そこで初めて、学校やプールで見せた表情にも、レゼ自身の気持ちが混ざっていたのかもしれないと思える。
デンジもまた、レゼに裏切られた後で彼女を待つ。相手の正体を知っても、楽しかった時間をなかったことにはできないからだ。二人とも相手を完全には信じられない。それでも、もう一度会いたいと思った。その選択が切ない。
カフェに届かなかった答え
ラストのつらさは、デンジと観客が知っている事実の違いにある。デンジには、レゼが来なかったという結果しか残らない。観客には、彼女が戻ろうとしていたことが分かる。すれ違いの理由を本人だけが知らないため、短い場面なのに長く心に残る。
レゼは本当の自分について、最後にようやくデンジへ近づこうとした。しかし、その言葉は届かない。二人が求めた普通の生活は、手の届きそうなところまで来て、また奪われる。大規模な戦闘を見せた後に静かなカフェで終わる構成が、この喪失を際立たせている。
本作は、恋に落ちた相手を信じられるかという話であると同時に、過酷な環境で育った二人が普通の日常を望む話でもある。だからレゼの正体を知った後も、夜の学校で過ごした時間が消えない。あの時間のどこまでが本物だったのか、答えを探したくなる映画だ。

レゼはデンジをだましていたんだよね? それなのに最後はカフェへ戻ろうとしたの?

最初は任務だったと思う。でも、引き返したのはレゼ自身の選択だよね。デンジにはそのことが伝わらず、振られたと思ったまま終わるのが切ないんだ。
◆似ている作品・おすすめ映画2作品

激しい戦いの中で恋心と犠牲が交差するアクションロマンス。戦闘の迫力と、簡単には結ばれない恋の切なさが『レゼ篇』に通じます。

恋人との普通の暮らしを願う青年が、危険な世界に引き戻される物語。恋の高揚感と、逃れられない戦いが同時に加速するところが似ています。
モテ目線の考察
レゼは相手の話を聞き、冗談を交え、自分から距離を縮めます。デンジが惹かれたのは容姿だけではなく、自分との時間を楽しんでくれているように感じたからでしょう。一方で本作は、好意を向けられた喜びと、相手を知っていることは別だとも描きます。デンジが最後にレゼを待ったのは、彼女を信じたい気持ちを自分で選んだからです。その素直さは彼の魅力ですが、相手の言葉だけでなく行動や置かれた状況も見ることの大切さを感じました。
◆本作から得られる教訓
相手との時間にうそが混じっていても、自分が感じた気持ちまで消す必要はありません。
レゼの秘密を知っても、デンジにとって学校やカフェで過ごした時間は確かに楽しいものでした。相手の事情を知ったうえで、自分はどうしたいのかを考えることが大切です。同時に、信じたい気持ちだけで相手の危険な行動を見過ごさない冷静さも必要だと思います。
◆評価
| 評価項目 | 点数 | ひとこと |
|---|---|---|
| ストーリー | 18 / 20 | 出会いから正体の発覚、届かなかった再会まで、二人の関係を切ない余韻へつなげています。 |
| 演技 | 18 / 20 | 戸谷菊之介はデンジの素直さを、上田麗奈はレゼの親しみやすさと本心の読めなさを声で表現しています。 |
| 映像・演出 | 19 / 20 | 夜の学校やプールの静けさと、爆発を伴う戦闘の激しさ。その落差が二人の物語を際立たせます。 |
| 感情の揺さぶり | 19 / 20 | レゼがカフェへ戻ろうとしたことをデンジだけが知らない結末に、強い切なさが残ります。 |
| オリジナリティー・テーマ性 | 18 / 20 | 悪魔同士の壮絶な戦いに、学校へ通えなかった二人の「普通の青春」への憧れを重ねています。 |
| 総合評価 | 92 / 100 | 爆発的なアクションの迫力と、デンジとレゼがすれ違う切なさの両方が心に残る劇場版です。 |
◆キャッチコピー
爆発よりも痛かったのは、待ち合わせに来なかった理由を知らないことだった。
◆総括
『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』は、デンジとレゼの出会いを軸に、甘い青春と激しい戦闘を描いた作品です。爆発の迫力やビームとの共闘は劇場版らしい見どころですが、観終わって最も強く残るのは、二人が普通の生活を夢見た時間でした。
レゼの言葉のどこまでが本心だったのか、はっきりした答えは出ません。それでも彼女は最後にデンジの待つ場所へ戻ろうとしました。観客にだけその行動を見せる結末が、単なる裏切りの物語を、忘れがたいすれ違いの物語にしています。
映画の余韻を楽しむデスクに、モニターライト
『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』は、夜の学校やカフェの静かな場面が印象に残る映画でした。鑑賞後に感想を書くときも、あの場面を思い返しながらデスクに向かいたくなります。
私が映画を観るデスクで使っているのが、BenQ ScreenBar Halo 2です。画面周りを明るくしながら、手元のキーボードも見やすくできます。部屋全体の照明を強くせず、映画を観る時間からレビューを書く時間へ移れるところが気に入っています。
映画鑑賞とパソコン作業を同じデスクでする方は、モニターライトを一度チェックしてみてください。


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