🔍 作品情報
- 原題:Transformers: The Last Knight
- 監督:マイケル・ベイ
- 脚本・原案:アート・マーカム、マット・ホロウェイ、ケン・ノーラン
- 原作:ハズブロ『トランスフォーマー』
- 出演:マーク・ウォールバーグ、アンソニー・ホプキンス、ローラ・ハドック、イザベラ・モナー 他
- 配給:パラマウント映画、東和ピクチャーズ
- 公開:2017年6月
- 上映時間:149分
- 製作国:アメリカ
- ジャンル:アクション、SF、アドベンチャー
- 視聴環境:Netflix(吹替版)/自宅モニター視聴
- 前作:『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014年)
- 次作:『バンブルビー』(2018年)
🎭 主なキャスト
- ケイド・イェーガー:マーク・ウォールバーグ(『テッド』)
- サー・エドマンド・バートン:アンソニー・ホプキンス(『羊たちの沈黙』)
- ヴィヴィアン・ウェンブリー:ローラ・ハドック(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』)
- ジミー:ジェロッド・カーマイケル(『ネイバーズ』)
- イザベラ:イザベラ・モナー(『ドーラといっしょに大冒険』)
🧭 あらすじ(ネタバレなし)
『トランスフォーマー/最後の騎士王』は、神話とSFを融合させた壮大なスケールのシリーズ第5作です。舞台となるのは、人類とトランスフォーマーの対立が極限に達した世界。政府はすべてのロボットを排除しようとしており、かつての英雄オプティマスも消息を絶っています。
主人公のケイド・イェーガーは、廃墟と化した世界でオートボットたちをかくまいながら静かに暮らしていましたが、ある日謎の“タリスマン”を託されたことをきっかけに、新たな戦いの渦へと巻き込まれていきます。
一方、宇宙の彼方で創造主と接触したオプティマスは、ある使命を帯びて地球へ帰還しようとしていました。
アーサー王伝説と深く関わる“魔法の杖”をめぐり、歴史学者ヴィヴィアンや騎士団の末裔たちが集結し、地球の未来を賭けた戦いが始まります。
⚠️ ここからネタバレがあります
📝 考察と感想
『最後の騎士王』は、シリーズの中でも特に情報量が多くて、正直、最初はついていくのに必死だった。アーサー王伝説が出てきた時点で「今回はそういう路線か」と驚いたし、SFと神話の融合というテーマには少し戸惑いもあった。けれど、観終わったあとには「これはこれでアリかもしれない」と思っていた。
映像はとにかくド派手。マイケル・ベイらしさ全開で、爆発の連続、目まぐるしいカメラワーク、そしてどこまでも豪快なトランスフォーマー同士の戦い。理屈じゃなく、感覚で楽しむべき作品なんだと改めて感じた。細かいことを突っ込むのは無粋というか、このシリーズにそれを求めること自体が間違いなのかもしれない。
オプティマスが敵に回る展開には驚いたけれど、彼がバンブルビーの声で正気に戻るシーンにはじんときた。言葉よりも絆が彼を目覚めさせる。その瞬間にシリーズを追いかけてきた時間の重みを感じたし、「やっぱりこの世界が好きだ」と思えた。
ヴィヴィアンというキャラクターも良かった。戦うヒロインではなく、知識と誇りで立ち向かう女性として描かれていたのが印象的だった。彼女が自分のルーツを受け入れ、地球を救う決断を下す流れは、きちんと芯のある人物として成立していたように思う。
アンソニー・ホプキンス演じるバートン卿が物語を引き締めていた。彼の存在がなければ、全体が散漫になっていた可能性すらある。シリアスとユーモアのバランスも絶妙で、こういう役をこなせる俳優が一人いるだけで作品の格が上がるのだと実感した。
一方で、伏線の回収が雑だったり、登場人物が多すぎて描ききれていないところも気になった。展開のスピードに感情がついていかない場面もあって、もう少し丁寧に描いてくれたら、もっと没入できたかもしれない。
とはいえ、「トランスフォーマー」に求めているのは、リアリティよりも“祭り”だと思っている。ロボットたちが空を舞い、地球が危機に瀕して、人間と機械が手を取り合って戦う。その大味な王道感こそが、このシリーズの醍醐味なんじゃないか。
最後に明かされる「地球そのものがユニクロンだった」という事実には驚かされた。あの設定が今後どう活かされるのかはまだわからないけれど、続編に向けての期待は否応なしに高まった。多少粗があっても、この世界の続きを観たいと思わせてくれる力がある。それが『最後の騎士王』という作品の一番の魅力だと感じた。
🌱 教訓・学び
世界の未来は、選ばれし者ではなく、信じ抜く心に託される。
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