🎬 作品情報
- 製作:藤田晋
- 原作:天樹征丸、草壁エリザ『死ぬほど愛して』(光文社 刊)
- 企画・監修:樹林伸、樹林ゆう子
- 脚本:ねじめ彩木、吉崎崇二
- 監督・脚本:城定秀夫
- 主題歌:.ENDRECHERI.(堂本剛)「super special love」
- 放送局:ABEMA
- 放送期間:2025年3月27日~毎週木曜(全8話)
- 放送時間:木曜23:00~23:54
- ジャンル:サスペンス・恋愛
- 視聴方法:Netflix、自室モニター
🧑🤝🧑 キャスト
- 神城真人:成宮寛貴
- 神城澪:瀧本美織
- 石黒颯馬:細田善彦
- 南沢夕陽:久間田琳加
- 瀬川水樹:松井玲奈
📖 あらすじ(第1話~第8話)
◆第1話「青い鳥」
神城真人と澪は結婚1周年を迎え、幸せな生活を送っていた。だが近隣で若い記者・南沢夕陽が変死を遂げ、平穏な日々に不穏な影が差し込む。
◆第2話「甘い罠」
事件の捜査が澪の職場に及び、石黒颯馬が隣室に越してくる。彩葉の遺体が森で発見され、澪は真人の不可解な行動に疑念を抱き始める。
◆第3話「裏切りの影」
真人の過去が徐々に明かされ、石黒は複数の女性の失踪と彼の関与を調査。澪は彼の“優しさ”の裏に狂気を感じ取りはじめる。
◆第4話「愛と狂気の狭間」
旅行中に澪は彼のスマホから保険金や他の女性の存在を知る。真相を疑いながらも愛を捨てきれず、澪は混乱の中に沈んでいく。
◆第5話「過去の真実」
石黒の追跡により、真人が“奇跡の少年”と呼ばれた過去の裏に連続殺人の痕跡が浮上。澪は“愛する人”の実像に恐怖を感じる。
◆第6話「殺してあげない」
澪の命を狙う計画が進む中、真人は元恋人・真澄を拒絶。石黒は澪に接近し、すべての真実を伝える。
◆第7話「愛する人のために」
富士の樹海で“結婚式”を挙げたふたり。澪は「死んでくれる?」に「うん」と応じ、狂気の愛に身を委ねる。石黒たちは救出に向かう。
◆第8話(最終話)「永遠の愛」
澪は真人をかばい負傷。真人は逃走するが、最後に澪の妊娠が判明。彼女は新たな命を「愛の証」として受け入れる。ラストの澪の微笑みは、安堵か、それとも狂気か――。
📝 考察と感想
澪もまた“愛されたい”という思いに支配され、自分の命すら明け渡してしまう。第7話の「うん」は、悲しさと覚悟、すべてが詰まっていた。
だが、最終話で真人が逃げ去ったあと、澪が妊娠していると明かされる場面。あれは、“新たな命が希望”にも“呪縛”にもなりうるという提示だった。俺には、澪の笑顔が少し怖かった。もしかしたら、彼女の中にも“サイコパス”が目覚めてしまったんじゃないかって。
このドラマが突きつけたのは、「愛と狂気は紙一重」ってこと。そしてその狭間で、人はどこまで正気を保てるのか。俳優陣の演技も光っていた。成宮の静かな狂気、瀧本の壊れゆく悲しみ、どれもリアルで心に刺さった。
観終わったあと、しばらくは現実に戻れなかった。そんな作品だった。
🎯 教訓・学び
愛が壊れるとき、人は“理性”ではなく“本能”で生きようとする。
| 項目 | 点数 | コメント |
|---|---|---|
| 演技 | 18 / 20 |
成宮寛貴の“静かに狂気を孕んだ優しさ”は圧巻で、視線や沈黙だけで不穏さを漂わせる演技が光る。 瀧本美織は壊れていく女性の繊細な心情を丁寧に表現し、恐怖と愛情の境界が曖昧になる様子に説得力があった。 細田善彦の緊張感のある立ち位置の演技もストーリーを強く支え、全体の完成度を高めている。 |
| 映像・演出 | 18 / 20 |
ABEMA作品らしいスピーディなテンポと、城定秀夫監督の“生々しい間”の使い方が秀逸。 心理描写のシーンでは照明や間を巧みに使い、真人の狂気が露わになる際には画面の静寂を強調する演出が際立っていた。 |
| 感情の揺さぶり | 17 / 20 |
「愛しているからこそ壊してしまう」という真人の歪んだ愛、 「愛されたい」という欲求に呑まれていく澪の姿が非常に痛々しく迫る。 特に“富士の樹海の結婚式”のシーン、そして「死んでくれる?」の問いに対する澪の「うん」は胸が締め付けられるような切なさがあった。 |
| オリジナリティ・テーマ性 | 18 / 20 |
「愛と狂気は紙一重」というテーマを、サスペンスと恋愛の両側面から追求した構成が独創的。 ラストの妊娠判明シーンは、希望にも呪縛にもなりうる“二面性”を提示しており、強烈な余韻を残す。 |
| 合計 | 90 / 100 |
狂気と愛情が複雑に交差する濃密な人間ドラマで、8話とは思えないほどの重厚さを持つ。 演技・テーマ・演出が高水準で揃い、視聴後もしばらく心がざわつく余韻が続く作品。 “愛とは何か”を真正面から突きつけてくる強力な一本。 |
📊 各話視聴率(推定)
| 話数 | 放送日 | 視聴率(推定) |
|---|---|---|
| 第1話 | 2025/3/27 | 5.2% |
| 第2話 | 2025/4/3 | 5.5% |
| 第3話 | 2025/4/10 | 6.0% |
| 第4話 | 2025/4/17 | 6.4% |
| 第5話 | 2025/4/24 | 6.8% |
| 第6話 | 2025/5/1 | 7.1% |
| 第7話 | 2025/5/8 | 7.5% |
| 第8話 | 2025/5/15 | 8.0% |
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