【映画】『フォロー・ミー』(2020年) 命懸けの“脱出ゲーム”が現実に──フォロワーのため、限界を超えるSNS男の末路 | ネタバレあらすじと感想

サスペンス/スリラー

【映画】『フォロー・ミー』(2020年)
命懸けの“脱出ゲーム”が現実に──
フォロワーのため、限界を超えるSNS男の末路

| ネタバレあらすじと感想 |

◆映画『フォロー・ミー』の作品情報
【原題】Follow Me / No Escape
【監督・脚本】ウィル・ワーニック
【出演】キーガン・アレン、ホランド・ローデン、デンゼル・ウィッテカー 他
【配給】Vertical Entertainment
【公開】2020年
【上映時間】92分
【製作国】アメリカ
【ジャンル】スリラー、ホラー、サバイバル、SNSサスペンス
【視聴ツール】U-NEXT(吹替)、自室モニター

◆キャスト
・コール:キーガン・アレン
└ 代表作『プリティ・リトル・ライアーズ』(2010年~)
・エリン:ホランド・ローデン
└ 代表作『ティーン・ウルフ』(2011年~)
・トーマス:ディンペル・アーレ
└ 代表作『クレイジー・ラブ』(2013年)
・アレックス:ローナ・リドニー
└ 代表作『ナイトシフト 真夜中の救命医』(2014年)
・パヴェル:パシャ・D・リチニコフ
└ 代表作『ザ・ウィドウ』(2020年)

🎥 あらすじ(ネタバレなし)

コールは登録者100万人を超える人気SNS配信者。過激なチャレンジ動画でファンの支持を集め、仲間との旅もコンテンツの一部だ。そんな彼に舞い込んだのは「ロシアでのリアル脱出ゲームへの招待」。恋人エリンや仲間たちと共にモスクワへ向かい、待ち受けていたのはプロが仕掛けた“本格的な”ゲームだった。謎解きに満ちたスリル、リアルすぎる演出、そして不気味な空気……。だがコールは、すべてを記録し、全世界に向けてライブ配信を行い続ける。フォロワーのために、リアルを突き抜けろ──そんな思いが、次第に彼らを危険な領域へと導いていく。果たしてこれはただのエンタメか、それとも罠か?境界線が曖昧になったとき、彼らが見た真実とは。

⚠️ ここからネタバレありです(クリックで展開)

脱出ゲームはやがて様相を一変させる。参加者のひとりが拷問され、惨殺される映像が配信される中、コールは「本当に命が狙われている」と確信する。逃げ場を失った彼は警備員を殺害し、血まみれになって地下道をさまよう。ついには恋人エリンが監禁され、コールは絶望的な選択を迫られる。だがその瞬間、部屋の照明が変わり、仲間たちが現れる──すべては仕組まれた“ドッキリ”だったのだ。恋人たちの愛と覚悟を試すリアリティ企画として、仲間がスポンサーと結託して用意していた。だが、既にコールは現実と演出の区別を失い、人を殺し、すべてを壊してしまった。フォロワーの前で、自分の手で命を奪ってしまった代償は重すぎた──。

💬 考察と感想

俺はこの映画を観終わったあと、しばらくの間、動けなかった。ジャンルとしてはスリラーやホラーに属するんだろうけど、それ以上に「他人に見られることを意識しすぎた男の末路」として、現代人が無視できないテーマを突いてきたと思った。

コールという主人公は、イケメンで有名で、SNSでも人気者。だけど、それはすべて「キャラ」として作られたものだった。自分のやることが「フォロワーにどう見えるか」を第一に考え、その場を盛り上げるためなら少々の危険や演出すらいとわない。そういう生き方が、どこかで本当の自分を見失わせていった。

男が「モテたい」「評価されたい」と思うのは自然なことだ。でも、それが“過剰”になると、自分がどこにいるのか見えなくなる。誰かに見せるための人生を送っているうちに、自分の本音や本性を押し殺して、やがて壊れてしまう。コールの姿は、その極端な例だ。

SNSや人目を気にして生きている自分にも刺さった。「俺は誰に向けて生きてる?」という問いが突きつけられた気がする。この映画は“生き方ホラー”だ。モテを演じるより、誠実であれ──そう教えてくれる作品だった。

🎓 教訓:モテる男こそ、見せかけより“信じる力”を磨け──本当に守るべきものはフォロワーじゃなく、目の前の人だ。

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