映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)ネタバレあらすじ・考察・評価まとめ
映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)は、タイムトラベルを派手なSFではなく、
恋・家族・日常の尊さへ落とし込んだヒューマンドラマです。
この記事では、作品情報、キャスト、ネタバレあらすじ、俺の考察&感想、もて男の考察&感想、評価、総括まで、
ポイントを押さえて全文で整理しています。
◆映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)の作品情報
- 【原題】About Time
- 【監督・脚本】リチャード・カーティス
- 【出演】ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ他
-
【主題歌】
『The Luckiest』ベン・フォールズ、
『Into My Arms』ニック・ケイヴ、
『Lakehouse』オブ・モンスターズ・アンド・メン - 【配給】ユニバーサル・ピクチャーズ、Synca/パルコ
- 【公開】2013年
- 【上映時間】124分
- 【製作国】イギリス、アメリカ
- 【ジャンル】ラブストーリー、ヒューマンドラマ、SF
- 【視聴ツール】U-NEXT、吹替、自室モニター、WI-1000XM2
◆キャスト
- ティム:ドーナル・グリーソン 代表作『エクス・マキナ』(2014)
- メアリー:レイチェル・マクアダムス 代表作『きみに読む物語』(2004)
- ティムの父:ビル・ナイ 代表作『ラブ・アクチュアリー』(2003)
- シャーロット:マーゴット・ロビー 代表作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)
◆ネタバレあらすじ
映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)は、恋と家族と日常の尊さを、やさしいユーモアで包みこんだタイムトラベル物語です。
舞台は英国コーンウォール。内気で不器用な青年ティムは、21歳の誕生日に父から「一族の男だけが過去に戻れる」と告げられます。
派手なSFではなく、あくまで“自分の人生を少しだけ良くする”ための力として描かれるのが本作の魅力です。
ティムは失敗した会話や気まずい瞬間をやり直し、理想の自分に近づこうとしますが、うまくいくほどに「完璧にすること」と「幸せに生きること」は同じではないと気づいていきます。
ロンドンでの出会い、仕事、友人関係、そして家族との距離感が、季節の移ろいのように穏やかに変化していく一本です。
恋愛映画としても甘すぎず、ティムが選ぶ言葉や行動の小さな修正が、相手の心をほどいていく過程が丁寧です。
また、父の助言が人生の指針として何度も響き、観る側も自分の毎日を振り返りたくなります。
観終わったあと、今日という一日を少し大事にしたくなるタイプの作品です。
時間を巻き戻す仕掛けはシンプルで、誰でも感情移入しやすいです。
静かな感動を求める日に合います。
音楽や街の空気感も心地よく、余韻が長く残ります。
見どころは“恋”より“日常”の輝きです。
ここからネタバレありです。
ネタバレ詳細を開く
ティムは夏に滞在したシャーロットへ想いを寄せますが、やり直しても気持ちは変えられないと悟ります。
ロンドンの暗闇レストランで出版社勤めのメアリーと出会い、番号を得ます。
ところが脚本家ハリーの舞台を救うため同じ夜を改変し、出会い自体が消えてしまいます。
ティムは展示会やパーティーの時間を調整して恋を成立させ、結婚し娘が生まれます。
妹キットカットの事故を防ぐため過去を変えると、子どもが別の子に入れ替わる危険が判明します。
ティムは改変を取り消し、現在で妹を支える道を選びます。
やがて父の余命が短いと知り、ティムは父の助言「一日を二度生きる」を実践します。
三人目の子が生まれれば父に会えなくなるため、最後に幼い自分の記憶へ戻って父と浜辺を歩き、別れを受け入れます。
以後ティムは能力に頼らず、二度目のように今日を味わって生きていきます。
台風の結婚式すら笑い合える強さが、二人の未来を支えます。
◆俺の考察&感想(ネタバレあり)
この映画を初めて観たとき、「タイムトラベル映画」という看板に、正直そこまで期待していなかった。
だが観終わった後に残ったのは、SF的な驚きではなく、「自分は今日をどう生きているのか」という、妙に現実的で重たい問いだった。
本作がずるいのは、時間を戻れるという“反則級の能力”を与えながら、最終的に「戻らなくていい」と結論づけてしまうところにある。
主人公ティムは、決して特別な才能があるわけでも、要領がいいわけでもない。
むしろ不器用で、空気を読むのも下手で、恋愛では失敗ばかりだ。
そんな彼が“過去に戻れる能力”を手に入れた瞬間、多くの観客はこう思うはずだ。「それ、欲しい」と。
実際、ティムも最初は恋愛や仕事でその力をフル活用する。
失敗した告白をやり直し、気まずい沈黙を修正し、理想の展開へと人生を調整していく。
その姿は、どこかゲームのリロード機能にも似ていて、観ていて爽快ですらある。
だが、この映画はそこで止まらない。
物語が進むにつれて、時間を戻すたびに“何かが失われる”ことが、静かに示されていく。
特に象徴的なのが「子どもが変わってしまう」という設定だ。
これはかなり残酷だと思う。
人生を少し良くしようとしただけなのに、取り返しのつかない代償が発生する。
この瞬間、タイムトラベルは便利な魔法ではなく、「選択の重さ」を可視化する装置に変わる。
恋愛映画として観ても、この作品はかなり誠実だ。
メアリーとの関係は、ドラマチックな障害よりも、日常のズレや気遣いで描かれる。
「うまくやる」ことよりも、「一緒にいる時間をどう過ごすか」が丁寧に積み重ねられていく。
だからこそ、この二人の関係性には理想論ではないリアリティがある。

そして、この映画の本当の主役は、恋愛ではなく“父と息子の関係”だと感じた。
ビル・ナイ演じる父親は、人生の勝ち組でも成功者でもない。
ただ穏やかで、皮肉屋で、家族を大切にする男だ。
彼がティムに教える「幸せになる秘訣」は驚くほど地味だ。
「一日を二度生きる」——最初は普通に、二度目は感謝しながら。
それは、時間を戻せる能力があるからこそ到達できた境地であり、
同時に“能力がなくても実践できる生き方”でもある。
父との別れのシーンは、本作最大の感情のピークだ。
過去に戻れば何度でも会えるのに、あえて「もう戻らない」選択をするティム。
その決断は、過去にすがることより、未来を生きることを選んだ証だ。
ここで映画ははっきりと言い切る。
「幸せとは、完璧な一日を作ることではない。不完全な今日を受け入れることだ」と。

『アバウト・タイム』は、人生をやり直したい人のための映画ではない。
むしろ、「やり直せない人生をどう愛するか」を教えてくる映画だ。
観終わったあと、劇的に何かが変わるわけじゃない。
ただ、翌日の朝、少しだけコーヒーの味が違って感じられる。
そんな種類の名作だと思う。
◆もて男の考察&感想
この映画が教えてくれる“モテ”の本質はシンプルだ。
完璧な振る舞いより、「今この瞬間にちゃんと向き合う姿勢」が人を惹きつけるということ。
ティムはやり直しでスマートになるが、本当にメアリーの心を掴んだのは、不器用でも誠実に向き合う姿だ。
過去を操作する男より、今日を大切に生きる男の方が、結果的に信頼され、愛される。
モテとはテクニックじゃない。“姿勢”だ。
◆教訓、学び
過去を盛る男より、今日の相手と真剣に向き合える男のほうが、確実に人に愛される。
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◆似ているテイストの作品
-
『グリーンブック』(2018年)
偏見や立場の違いを越えて育まれる、静かな友情と人間理解を描いたロードムービー。
派手な展開ではなく、日常の積み重ねが人生を豊かにするという視点は、
「今日を大切に生きる」ことを描く『アバウト・タイム』と同じ余韻を持つ。
-
『PERFECT DAYS』(2023年)
何気ない毎日を淡々と生きる男の姿から、「今この瞬間の尊さ」を描き出すヒューマンドラマ。
人生をやり直さずとも、受け止め方次第で幸福は見つかるという思想が、
タイムトラベルの先で“現在を生きる”選択に至る本作と深く響き合う。
◆評価
◆総括
-
タイムトラベルは“解決策”ではなく“気づきの装置”
人生を修正するための能力ではなく、日常の尊さを理解するために使われる。 -
物語の軸は恋愛より“家族”、特に父と息子
ラブストーリーの形を取りながら、最も深く描かれるのは親子の時間と別れ。 -
やり直しが効かない現実を肯定するラスト
何度も戻れる主人公が、最後に「戻らない」選択をすることに意味がある。 -
派手さを捨てた演出が、感情を強く残す
大事件やどんでん返しではなく、会話と間で心を揺さぶる設計。 -
教訓は明快で押しつけがましくない
「今日を大切に生きる」――それだけなのに、深く刺さる。 -
恋愛映画であり、人生映画でもある
若い頃の恋、家庭を持つ時間、親を見送る瞬間までを一続きで描く稀有な作品。
ひと言で言えば、
「人生を変える映画ではなく、人生の“見え方”を変える映画」。
観終わったあと、何も起きていない今日が、少しだけ愛おしくなる。そんな一本だ。
◆映画の余韻を、音で最後まで味わうなら
映画『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』のように、
音楽や間(ま)まで感情を運んでくる作品は、
イヤホン次第で没入感がまるで変わる。
Anker Soundcore Liberty 5は、
ウルトラノイズキャンセリング3.5と3Dオーディオ、Dolby Audio対応により、
セリフの距離感や環境音の広がりまで自然に再現してくれる完全ワイヤレスイヤホンだ。
静かな会話劇も、感情が揺れるシーンも、余計なノイズに邪魔されない。
- Bluetooth 5.4対応で接続が安定
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映画を「観る」だけで終わらせず、
音ごと記憶に残したい人にちょうどいい一本。
夜のひとり時間や、レビューを書く前の再視聴にも相性がいい。


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