聞け。語るな。
― “相手を主役にできる男”が最後に選ばれる ―
異性といる時は、相手の言っていることをどれだけ理解して、行動に移せるかで命運が分かれる。
ここで勘違いする男が多い。
「盛り上げる=話すこと」だと思って、つい自分の話を始める。
だが、それは“相手を置き去りにする”最短ルートだ。
②-1 自分語りは習性。だが自慢は論外の極致だ
人は基本、自分の話をしたがる。これはもう習性だ。
だから会話中にちょっと自分の話が出るのは仕方ない。
問題は、そこで“自分を良く見せる方向”に舵を切ることだ。
自慢は、相手の心にこう刻む。
「この人は、私じゃなくて“自分の評価”が大事なんだな」って。
モテは加点方式に見えて、実態は減点方式だ。
自慢を一回挟むだけで、積み上げたものが崩れることがある。
しかも厄介なのは、自慢した本人だけがそれに気づかない点だ。
②-2 「聞く」とは、相づちじゃない
聞く力って言うと、うなずくとか「へぇ〜」とか、そういう表面の話になりがちだ。
でも本質はそこじゃない。
相手が発した言葉の“意図”と“感情”を拾えるかどうかだ。
たとえば相手が「最近ちょっと疲れててさ」と言った時。
ここで多くの男がやるミスが、即アドバイス。
「寝たほうがいいよ」「運動したら?」って正論を投げる。
でも相手が欲しいのは、解決策じゃないことが多い。
欲しいのは、まず理解だ。
「それ、しんどいな」「気を張ってたんだな」っていう“受け止め”だ。
②-3 聞く力は、最後“行動”で証明される
ここが一番重要だ。
相手の話を聞いた“つもり”で終わる男は多い。
だが本当に強いのは、次の一手が打てる男だ。
- 相手が苦手なものを覚えて、避ける
- 好きなものを覚えて、さりげなく寄せる
- 不安の種を聞いたら、先回りして潰す
これは大げさなサプライズじゃない。
むしろ小さな“気づきの回収”だ。
それを積み上げるほど、「この人といると楽だ」と思われる。
聞く力がある男は、相手にこう思わせる。
「私のこと、ちゃんと見てくれてる」って。
それが安心感になり、次の期待感に繋がる。
②-4 俺が決めてる「聞く」3ルール
俺は会話で、これだけは守るようにしてる。
変にテクニックっぽい話じゃない。
ただ地味で効くやつだ。
- 結論を急がない(まず感情を受ける)
- 相手の言葉を一回“言い換える”(理解の確認)
- 次に会うまでに一つだけ反映する(行動で返す)
この3つをやるだけで、「話しやすさ」は目に見えて変わる。
そして、話しやすい男は強い。
なぜなら相手が心を開くほど、関係は自然に深くなるからだ。
聞く力は、才能じゃない。
姿勢だ。
相手を主役にできる男は、余計なことを言わない。
代わりに、相手の言葉を拾って、次の場面で静かに返す。
それができるだけで、
「この人と一緒にいると安心する」が生まれる。
モテの土台は、いつだってそこだ。
②-5 聞く力は、記憶だけに頼らなくていい
ここからは、少し実務的な話になる。
正直、これは読み飛ばしてもいい。
最近は、録音機能のあるワイヤレスイヤホンが普通に出回っている。
俺はこれを、「ズルい道具」だとは思っていない。
むしろ、聞く力を鍛えるための補助輪だと思っている。
会話の最中、人は思っている以上に
「次に何を話そうか」で頭がいっぱいになる。
だから、あとで聞き直せる環境を作ると、
会話中に余計な力を抜ける。
たとえば、
さりげなく録音しておいて、あとで聞き返す。
どんな話題が出たか、相手がどこで言葉を選んでいたか。
そこで初めて気づくことがある。
- 相手は、実は同じ話題を何度も出している
- 軽く流した一言に、本音が混じっていた
- 自分は、意外と話を遮っている
これは反省会じゃない。
次の会話で精度を上げるための材料だ。
記憶力が良い男が強いわけじゃない。
振り返れる男が、結果的に強い。
聞く力は才能じゃない。
工夫で、いくらでも底上げできる。
