◆【映画】『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の作品情報
- 【原題】Godzilla × Kong: The New Empire
- 【監督・原案】アダム・ウィンガード
- 【脚本・原案】テリー・ロッシオ、サイモン・バレット、ジェレミー・スレイター
- 【出演】レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー 他
- 【配給】ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
- 【公開】2024年
- 【上映時間】115分
- 【製作国】アメリカ
- 【ジャンル】アクション、SF、アドベンチャー、スペクタクル
- 【視聴ツール】Netflix、吹替、自室モニター
◆キャスト
- ・アイリーン・アンドリュース博士:レベッカ・ホール 代表作『それでも恋するバルセロナ』(2008年)
- ・バーニー・ヘイズ:ブライアン・タイリー・ヘンリー 代表作『バレット・トレイン』(2022年)
- ・トラッパー:ダン・スティーヴンス 代表作『美女と野獣』(2017年)
- ・マヤ:ケイリー・ホトル 代表作『ゴジラvsコング』(2021年)※聴覚障害を持つ少女を演じ話題に
- ・ハンプトン司令官:アレックス・ファーンズ 代表作『1917 命をかけた伝令』(2019年)
◆あらすじ(ネタバレなし)
地球上での怪獣災害が落ち着きを見せた現在、人類はゴジラとコングという二大怪獣の存在を前提にした共存の道を模索していました。コングはホロウ・アースと呼ばれる地球内部の未知の空間に住処を移し、ゴジラは地上での支配的存在として君臨しています。
そんな中、地球内部で観測された異常なエネルギーの波動が人類を震撼させます。未知の巨大生命体の存在が示唆され、再び世界は混乱の渦へと巻き込まれていくのです。
調査に乗り出すのは、前作でも活躍したアイリーン博士や少女ジア、そして新たなキャラクターであるトラッパーら。人類は、かつてないスケールで広がる地下世界の謎を追うと同時に、地球そのものが危機に瀕していることを知ります。
怪獣たちの王座を巡る戦いは終わったかに思えたその時、新たなる帝国の存在が牙を剥くのでした──。
◆ここからネタバレありです
▶ ネタバレあらすじを表示する
地球内部の調査に乗り出したアイリーン博士たちは、ホロウ・アースの奥深くに「スカー・キング」と呼ばれる新たな怪獣の存在を確認します。彼はかつて地底の支配者だった存在で、コングと同種ながら暴虐な性格を持ち、奴隷化した怪獣たちを率いて“帝国”を築いていたのです。
スカー・キングは再び地上に進出しようと計画し、その鍵としてジアの持つ特殊な能力を狙います。人類と怪獣、そしてホロウ・アースに生きる者たちの命運は、再びコングとゴジラに託されることになります。
一度は別れた2体の王が再び手を組み、前代未聞の連携でスカー・キングの軍勢に立ち向かいます。地底の帝国との決戦は壮絶を極め、ゴジラには新たな進化が、コングには“斧”を超える武器が与えられます。
果たして新たなる帝国に対し、彼らは勝利を収めることができるのか──その結末は、怪獣たちの未来そのものでした。
◆考察と感想
本、『ゴジラ×コング 新たなる帝国』は、一言で言えば“怪獣同士の友情が成立する時代が来た”っていう感慨が強かった作品だ。
前作『ゴジラvsコング』で激突したあの2体が、今回は最初から敵ではなく“並び立つ存在”として描かれている。その立ち位置の変化は、シリーズを重ねてきた観客にとって大きな満足感をもたらすポイントだったと思う。
まず、演出面でのスケール感は前作以上だった。特にホロウ・アースの描写が格段に深まり、地下空間に存在する“もう一つの文明”が想像以上に構築されていた点は評価したい。
スカー・キングという新たな敵も、ただの力押しタイプではなく、支配と奴隷化というテーマ性を持ったキャラクターだったことで、物語に“反体制”というメタファーを持ち込んでいたのも良かった。
単なる怪獣映画ではなく、人類が歴史的に繰り返してきた権力構造と反乱の構図を、怪獣たちのドラマで見せていたとも言える。
一方で、あくまで“ゴジラとコングがカッコいい”というファン心理を満たすエンタメ作品であることは間違いなくて、その潔さが逆に清々しい。
コングの“武器アップグレード”や、ゴジラの進化(もはやピンクゴジラとでも呼びたい)も、少年心をくすぐるポイントだった。観客はただそれを受け入れて、興奮すればいい。
理屈より感覚。伏線より衝撃。そういう“直感型映画”として割り切って観ると、本作の完成度は非常に高い。
人間ドラマの部分はやや薄くなっていて、登場人物の感情描写や成長ドラマはあくまで添え物だったけど、それは逆に“怪獣主役映画”としての割り切りの結果だろう。
特にジアの扱いは、もっと深掘りできたはずなのに、やや説明不足で終わった印象も否めない。とはいえ、この作品の本質は“対話では解決できない存在がどう共闘して世界を守るか”という一点に集約されていて、それが伝わる限り、細かな人間描写は補完要素にすぎないとも言える。
シリーズ全体で見ても、『キング・オブ・モンスターズ』『vsコング』『新たなる帝国』と段階的にテーマが深化しており、「怪獣は人類にとって脅威か、それとも神か?」という問いに対する一つの“解”が、この作品で描かれていたと感じた。
ただただ破壊するだけの存在だったはずのゴジラやコングが、“守護者”としての意志を持ち始めている。
それは観客側の感情の変化ともリンクしていて、もはや我々は怪獣を「怖いもの」ではなく「頼れるもの」として見るようになっている。
つまり、これは怪獣映画でありながら、人類と自然との関係性の変遷を描いた映画でもあるわけだ。
怪獣たちの進化は、そのまま人類の進化でもある。それを思うと、単なる“ど派手エンタメ”ではなく、“文明論的なエンタメ”として評価できる作品だった。
◆モテ目線での考察(200字)
この映画、ゴジラとコングが「かつての敵」としてではなく、信頼で繋がる“漢の共闘”を見せるところが胸熱だった。
言葉じゃなく行動で信頼を示す、まさに“モテる男の在り方”を怪獣で描いている。
そして、女性たちのサポートも自然体で、ジアの存在が優しくて強い。
つまりこれ、恋愛でも仕事でも、「背中で語れるやつが最強」ってことを、爆発と咆哮で教えてくれる映画なんだよ。
◆教訓・学び
モテる男は、かつてのライバルとも手を組める懐の深さを持っている。
◆映画評価
項目 | 点数 | コメント |
---|---|---|
ストーリー | 18 / 20 | なかなか面白かった。設定や登場人物の性格など面白い所がフンダンにあった。 |
演技 | 17 / 20 | 演技らしいものは無かった。黒島は頑張っていた。 |
映像・演出 | 19 / 20 | 映像は、思いの外良かった。遠近感に違和感はなく、没頭してしまった。 |
感情の揺さぶり | 16 / 20 | 感情が揺さぶられるような場面は無かった。 |
テーマ性 | 18 / 20 | ゴジラとキングコングが一緒になってって有りなのだろうか。それは抜きにしても面白かった。 |
合計 | 88 / 100 | 本作は、ゴジラもキングコングも好きになるタイミングは幾らでも有った。観て良かったと感じる。 |
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