【映画】『ベッキー、キレる』(2023年) 「16歳の少女の怒り、それは地獄よりも恐ろしい | ネタバレあらすじと感想

ホラー

🎞 作品情報

  • 原題:The Wrath of Becky
  • 監督・原案・脚本:マット・エンジェル
  • 監督・原案:スザンヌ・クゥート
  • 出演:ショーン・ウィリアム・スコット、ルル・ウィルソン 他
  • 配給:Quiver Distribution、ソニー・ピクチャーズ
  • 公開:2023年
  • 上映時間:84分
  • 製作国:アメリカ
  • ジャンル:ホラー、スリラー
  • 視聴ツール:Netflix、吹替、自室モニター

🎭 キャスト

  • ベッキー:ルル・ウィルソン(代表作:『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年))
  • ダリル・ジュニア:ショーン・ウィリアム・スコット(代表作:『アメリカン・パイ』(1999年))
  • エレナ:デニス・バース(代表作:『ハウス・オブ・ペイン』(2006–2012年))
  • ダリル・シニア:ジル・ラーソン(代表作:『ザ・マナー』(2021年))
  • トゥイッグ:コートニー・ゲインズ(代表作:『チルドレン・オブ・ザ・コーン』(1984年))


📝 ネタバレあらすじ

映画『ベッキー、キレる』(原題:The Wrath of Becky、2023年)は、2020年の『BECKY/ベッキー』の続編にあたるアクション・スリラーです。前作で家族を襲われ、父を失った少女ベッキーは、16歳となった今も心の傷を抱えながら、静かに暮らしていました。主演は引き続きルル・ウィルソンが務め、彼女の芯の強さと狂気を秘めた演技が本作でも光ります。平穏を取り戻しつつある日常は、ある出会いと事件によって、再び血塗られた戦いへと変わっていきます。

⚠️ ここからネタバレありです

父を失った悲しみから立ち直ろうとしていたベッキーは、旅の途中で出会った年配の女性エレナとともに、愛犬ディエゴと穏やかな暮らしを始めていました。しかし、働き始めたダイナーで出会った男たちが、彼女の運命を狂わせます。彼らは極右思想を持つテロ集団「ノーブルメン」の構成員で、ベッキーの反抗的な態度に逆上し、エレナの家を襲撃します。エレナは殺され、ディエゴは連れ去られてしまいます。

絶望と怒りの中で目覚めたベッキーは、かつてのように戦う決意を固めます。ノーブルメンの拠点を突き止めた彼女は、トラップや武器を駆使しながら、彼らを一人ずつ仕留めていきます。やがて、リーダー格のダリルを含む集団を壊滅させ、無事ディエゴを取り戻すことに成功します。

事件の後、ベッキーはCIAのエージェント、ケイト・モンタナと接触します。ノーブルメン壊滅の立役者としての手腕を評価された彼女は、今後の任務に協力してほしいと要請されます。復讐の果てに新たな使命を見出したベッキーは、自らの力を世の中の“正義”のために使う覚悟を決めるのでした。

特に印象的なのは、ベッキーが過去のトラウマを乗り越え、正義と怒りの境界線を自分なりに引こうとする姿です。彼女の目の奥に宿る決意と悲しみが、激しいアクションシーンの合間に滲み出ており、単なる復讐劇では終わらない深みを与えています。本作は、ティーンエイジャーの成長物語としても見応えのある一作です。

◆考察と感想

みなさん、こんにちは。今日はですね、あの『BECKY/ベッキー』の続編、『ベッキー、キレる』という映画についてお話しましょう。さあ、前作をご覧になった方、覚えていらっしゃいますか?そう、あの少女がですね、父を殺された怒りで大人たちをやっつけるという、なんともまあ過激な作品でしたね。
さて、そのベッキーが戻ってまいりました。しかも、2年の歳月を経て、16歳に成長しております。少女から若き戦士へと変貌を遂げた彼女が、再び修羅の道を歩むことになるのです。いやはや、これはただの復讐劇ではありませんよ。ティーンエイジャーの成長物語、そしてある種の“政治的寓話”としても読める、実に奥深い作品なのです。
本作では、“ノーブルメン”という極右的な思想を持つ集団が敵となります。この組織、表向きは普通の市民を装いながら、その実、社会の分断と暴力を内包している。そんな連中に、大切な人と犬を奪われたベッキーが、怒りを胸に立ち向かっていく。さあ、ここからが見どころです。彼女は頭を使い、罠を張り、手製の武器で彼らを次々に倒していくのです。
ここで面白いのが、ベッキーの戦いがもはや“私的な復讐”を超えているということ。ラストではCIAのエージェントにスカウトされるんですね。つまり彼女は“個人的な怒り”を“公的な正義”へと昇華する。これはヒーロー誕生の物語でもあるのです。
演じるルル・ウィルソンさん、いいですねえ。ホラーにも出てらっしゃる方ですが、今回は怒りと哀しみと知性、そのすべてを瞳で語る。派手なアクションの裏に、静かな演技の積み重ねがあるのです。
そして忘れてはならないのが、敵役のショーン・ウィリアム・スコットさん。あの『アメリカン・パイ』の彼が、今回は抑えた狂気を見せてくれます。いやはや、キャリアの幅を感じさせますねえ。
本作には、90分弱という短さながら、テンポの良さとビジュアルの工夫が詰まっております。監督たちはコミック的な残酷描写を、ある種のユーモアで包み、観る者に“痛快さ”を与えてくれるのです。そして何より、少女が“怒り”をエネルギーに変えて、再び立ち上がる姿。これはもう、時代を象徴する一つのアイコンと言えるでしょう。
さあ皆さん、ぜひご覧ください。血みどろの映画ではありますが、その中に希望があり、変化があり、未来があります。あの少女がたどった道は、決して真似できるものではない。でも、彼女のように、自分の力で何かを変えようとするその気概──映画の中だけにしておくには、もったいない。
いやあ、映画って本当にいいもんですね。それでは、またお会いしましょう。
みなさん。さようなら、さようなら、さようなら。

🔎 教訓・学び

『自分の怒りをただぶつけるのではなく、正義へと昇華させたとき、人は本当の強さを手に入れる』

🐾 ベッキーの愛犬ディエゴのように――大切な相棒に最適なハーネスを

映画『ベッキー、キレる』では、少女ベッキーが愛犬ディエゴとともに過酷な状況へと立ち向かいます。
あなたの相棒にも、安全で快適なハーネスを。

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