【映画】『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017年) 古の秘密が世界を揺るがす──人類の未来をかけた最後の戦いが始まる | ネタバレあらすじと感想

アクション

🎬 作品情報

  • 原題:Transformers: The Last Knight
  • 監督:マイケル・ベイ
  • 脚本・原案:アート・マーカム、マット・ホロウェイ、ケン・ノーラン
  • 原作:ハズブロ『トランスフォーマー』
  • 出演:マーク・ウォールバーグ、アンソニー・ホプキンス、ローラ・ハドック、イザベラ・モナー 他
  • 配給:パラマウント映画、東和ピクチャーズ
  • 公開:2017年6月
  • 上映時間:149分
  • 製作国:アメリカ
  • ジャンル:アクション、SF、アドベンチャー
  • 視聴環境:Netflix(吹替版)/自宅モニター視聴
  • 前作:『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014年)
  • 次作:『バンブルビー』(2018年)

🎭 主なキャスト

  • ケイド・イェーガー:マーク・ウォールバーグ
    代表作『テッド』(2012年)
  • サー・エドマンド・バートン:アンソニー・ホプキンス
    代表作『羊たちの沈黙』(1991年)
  • ヴィヴィアン・ウェンブリー:ローラ・ハドック
    代表作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)
  • ジミー:ジェロッド・カーマイケル
    代表作『ネイバーズ』(2014年)
  • イザベラ:イザベラ・モナー(現:イザベラ・マーセド)
    代表作『ドーラといっしょに大冒険』(2019年)

🧩 あらすじ(ネタバレなし)

『トランスフォーマー/最後の騎士王』は、マイケル・ベイ監督によるトランスフォーマーシリーズ第5作です。地球とサイバトロン星の衝突が迫る中、人類とトランスフォーマーの関係はかつてないほど悪化しています。
政府はトランスフォーマーの存在を脅威とみなし、排除に動いています。
そんな中、人類の未来を握るのは、謎の騎士の血を引く女性、そしてトランスフォーマーたちの長い歴史に隠された「最後の騎士」の存在でした。シリーズ主人公ケイド・イェーガーは、再び人類とトランスフォーマーの狭間で戦う運命に巻き込まれていきます。

⚠️ ここからネタバレありです

物語は中世のアーサー王伝説から始まります。魔法使いマーリンが地球に降り立ったトランスフォーマーたちの協力を得て、ドラゴンストームという巨大ロボットを操り戦争を終結させたのです。そのマーリンの杖が、地球とサイバトロン星を結ぶ鍵となる遺物でした。
時代は現代へ。地球上ではトランスフォーマーの戦争が続き、政府は特務部隊TRFを組織して排除に動きます。ケイドは廃車場で彼らを匿っており、謎のタリスマンを入手したことで運命が動き出します。
一方、宇宙をさまようオプティマスプライムは、サイバトロン星でクインテッサによって洗脳され、「ネメシスプライム」となって地球を滅ぼす任務を帯びて帰還します。
ケイドは、マーリンの末裔であるヴィヴィアンと出会い、彼女こそが杖を操れる存在だと知らされます。英国の老貴族サー・エドマンドの導きで、アーサー王の伝説と現代の危機が結びついていくのです。
最終決戦では、杖をめぐる戦いが勃発。サイバトロン星が地球に接近し、融合を試みる中、ヴィヴィアンが杖を制御し、クインテッサを打倒します。オプティマスもバンブルビーの声で正気を取り戻し、人類とサイバトロンは再び共存の誓いを交わします。

📝 考察と感想(淀川長治風)

皆さま、こんにちは。さあ、今日ご紹介いたしますのは、あの爆発と鉄の交錯する大騒動――『トランスフォーマー/最後の騎士王』でございます。監督はもちろん、マイケル・ベイさん。あの派手好きな演出、好き嫌いが分かれるところではございますが、今回もやってくださいました、ええ、これでもかというほどに。
さてさてこの物語、いきなり中世のイギリスから始まります。おやおや、これは何かの間違いか?と思いますよね。違うんですねえ。アーサー王と円卓の騎士、そしてあの魔法使いマーリンが出てまいります。ですが彼が使うのは杖という名の古代トランスフォーマーのテクノロジー。そう、つまりここから「神話」と「SF」が合体するんです。この無理やりの融合、私は嫌いじゃありません。むしろベイさんらしい暴走、いや、情熱を感じるんですね。

そして我らが主人公、マーク・ウォールバーグさん演じるケイド・イェーガーが再登場。彼は廃車場でトランスフォーマーたちを匿い、しっかりとヒーローやっております。ええ、ただの整備工では終わらない、それが彼の魅力です。今回はなぜか騎士の末裔扱いになって、剣を握って戦場を駆け回ります。いやあ、ヒーローというのは、何でも背負わされるものでございます。

また、アンソニー・ホプキンスさんが老貴族として登場するんですが、これがもう実に楽しそう。まるで「ワシの出番をもっとよこせ」と言わんばかりに、エネルギッシュで、セリフも饒舌。まるで舞台俳優のように存在感を放っております。しかも変な執事のロボットとコンビを組んでるんですよ。おかしみと重厚さが同居していて、私はこういうバランスが好きです。

さて、この映画の最大の見どころ、それは“オプティマスプライムの裏切り”でしょう。シリーズを通して、あの真っ直ぐな正義の象徴だった彼が、敵に操られてしまう。これには、胸が痛みます。ですが最終的に、バンブルビーの声によって正気を取り戻すあたり、ああ、友情っていいなあ、絆って強いなあと、思わず涙ぐんでしまいました。

しかしながら、です。申し上げなければならないこともございます。この映画、情報量がとにかく多い。もう画面がうるさい。爆発、変形、衝突、回転。観客が目を休める暇もありません。まるで映像のジェットコースター。90分の映画だったら楽しいかもしれませんが、2時間半となると、さすがにちょっと疲れてしまう。あれもこれもと詰め込みすぎて、物語がやや散漫になっている感は否めません。

それでも私は、この映画を嫌いにはなれません。だって、こんなにも大真面目におバカなことをやっている作品、最近はなかなか無いですから。トランスフォーマーたちが人間の歴史に関わってきた、なんて話も、よくよく考えたら荒唐無稽。でも、そこに浪漫があるんですね。「もしかしたら」と思わせてくれる夢がある。子ども心に戻ってワクワクできる、それがこのシリーズの真骨頂ではないでしょうか。

終盤には、地球そのものが巨大なロボット・ユニクロンであるという設定も明かされ、まさにスケールは銀河級。次回作への布石もしっかり打ってあり、「続きが気になるぞ」という感情を、しっかり抱かせてくれます。商業主義だとか、ストーリーが雑だとか、そんなことを言うのは簡単。でも映画というのは、感じるものなんですね。大切なのは「面白かったか、心が動いたか」。その点でいえば、本作は立派に合格です。
さあ、皆さん。この作品に、細かい整合性を求めるのは、少し野暮というものでございます。騎士道精神、ロボットの友情、家族の絆、そして地球規模の危機――盛りだくさんのフルコースを味わってみてください。ド派手なアクションに身を委ねて、しばし現実を忘れるのも悪くないものですよ。

ではでは、皆さま。ごきげんよう。さよなら、さよなら、さよなら。

🌱 教訓・学び

真の力とは、選ばれし者の血筋ではなく、仲間を信じ抜く心に宿る。

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